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Flashを用いたツール・教材の開発

flash-topFlashとは、アドビシステムズが開発している動画やゲームなどを扱うため規格とそれらを開発するソフトウエア群のことをさします。当研究室では、ア ニメーションとマウスを用いた操作性の高いユーザインタフェイスのデザインとプログラミングが同じ開発環境で行えること、手軽に再生環境が得られること、 実行ファイルのサイズが比較的小さいことなどの理由から、Action Scriptを用いてマウスでぶるるや振動分析支援ツールを開発しています。
振動分析支援ツールは、多点・多成分の高密度観測記録から対象建物の時間的に変化する複雑な立体振動挙動を容易に理解することを目的として、立体振動挙 動をアニメーションにより可視化するとともに、さまざまな分析を可能としてツールです。このツールは汎用的に利用できるように、振動計測・観測に関わる データ(観測記録、建物情報、観測情報)を外部から読み込み、ツール内でフーリエスペクトルや伝達関数を計算し、表示することもできます(図参照)。アニ メーションで着目したい振動数範囲を指定する機能も備えているので、特定のモード形の抽出も容易に行えます。また、アニメーションの軌跡も表示できるた め、時間変化に伴う揺れの変化も捉えられます。

マウスでぶるる:振動eラーニングシステム

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『マウスでぶるる』は、「Web上で自由に揺らせる振動教材」として、動的ウェブコンテンツ作成環境(Adobe Flash)を用いて開発しました。このシステムでは、利用する人が振動に関するパラメータを任意に変えることができる上、建物や地盤をマウスで自由に揺 らせるため、自分が与えた揺れによって建物や地盤がどのように振動するかが体感学習できます。

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Eディフェンスでの超高層建物の震動台実験

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高層建物の平均的な規模として地上21階建て(高さ80m)の建物を想定した試験体を、Eディフェンスで震動台実験が行われました。試験体は、震動台に 載せられるように、1階から4階までを鉄骨造骨組、それより上階はコンクリート錘と積層ゴムからなる実験装置を載せることで、5階から21階までの揺れを 模擬しています。  試験体の揺れをそのまま見ると、超高層建物とは違う様に見えるが、振動分析支援ツールで、元の超高層建物の高さに戻して表現すると、超高層建物の揺れが しっかりと再現されていることが容易に理解できます。

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環境総合館の起振実験

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環境総合館には、建物の4階にBiCURI(ロングストローク振動台)が設置されており、これを起振器として用いることで、起振実験を行いました。建物 各階と周辺地盤にセンサーを設置して振動を観測した結果、既往の研究から得られている揺れの特徴である、桁行方向とねじれの固有振動数が近接しているこ と、張間方向と桁行方向で振動モード形状が異なることを明瞭に捉えることができました。また、固有振動数付近では、建物の揺れが周辺地盤に及んでいること がよく分かります。

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工学研究科9号館の起振実験

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工学研究科9号館は西館(6階建て)と東館(3階建て)が隣接していて、西館の1階に振動台が設置されています。この振動台に約1tonの錘を載せて加 振する起震実験を行いました。隣接する建物の基礎と周辺地盤にセンサーを重点的に配置して揺れを観測することで、西館と東館が互いに影響を及ぼしあって振 動するモード(隣接建物間相互作用)や周辺地盤の崖の影響で建物の東西で揺れが異なることをはっきりと捉えることができました。

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2007年新潟県中越沖地震における柏崎刈羽原子力発電所の地盤の揺れ(2次元)

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2007年7月16日新潟県中越沖地震では、世界で初めて原子力発電所が強震動に襲われ、原子炉が自動停止しました。原子力発電所は岩盤サイトに立地す るため、敷地内での揺れはほぼ等しいと仮定されていましたが、実際には、場所によって揺れが異なっている現象が見られました。多数の記録からこの状況を理 解することは難しいため、地盤と建物の代表的な揺れをアニメーションで同時に見ることにより、揺れの違いを理解することができます。

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2007年新潟県中越沖地震における柏崎刈羽原子力発電所の建物の揺れ(3次元)

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2007年7月16日新潟県中越沖地震では、柏崎刈羽原子力発電所において多数の強震観測記録が得られました。ここでは建物のスウェイ・ロッキング、ね じれ振動の様子を把握するために、原子炉建屋とタービン建屋に着目しています。アニメーションを見ると、主要動部分でロッキングしている様子、隣接する原 子炉建屋とタービン建屋が影響を及ぼしあって振動する隣接建物間相互作用などが現れていることが分かります 。

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2009/8/11駿河湾の地震における浜岡原子力発電所の建物の揺れ

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2009年8月11日に発生した駿河湾の地震で浜岡原子力発電所は強い揺れに襲われました。
この地震では、5号機での揺れが他号機に比 べ約2倍大きな観測記録が得られました。浜岡原子力発電所では、地盤・建物とも非常に高密度の強震観測が行われています。ここで高密度強震観測によって得 られた観測記録を振動分析支援ツールを用いて3次元アニメーションで見ることで、5号機の揺れが、地盤も含めて他号機と比べ全く異なっている様子を容易に 捉えることができます。

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基礎浮き上がり・ねじれ連成振動シミュレーション解析

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基礎浮き上がりにより建物の揺れが小さくなる現象は従来から指摘されてきています。しかし、基礎が浮き上がることで、接触する地盤の抵抗力が下がること や、接触面が変化することで発生する偏心の影響を適切に評価できる解析法はありませんでした。そこで、これらを考慮可能な解析法を開発し、数値解析から得 られる結果から基礎浮き上がりや偏心に伴うねじれ現象が現れているかを、振動分析支援ツールを用いて確認しました。

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火力発電所の地震時の揺れ

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某火力発電所では、以前から発電所建物とその周辺地盤で多点の地震観測が行われています。ここでは、ある火力発電所建物の代表的な揺れをアニメーション で再現してみました。これから、時間経過に応じて、揺れ方に変化が現れており、設計の想定とは異なる複雑な挙動であることが一目で分かります。

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