総合研究棟III(環境系) 新営工事 工事模様
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2002.10.22

PHC杭の打設工事の詳細

今日は地震計を設置するための杭が打設されると言うことで,丸一日杭の工事を見学させて頂きました。
工事現場の方々も,地震計を設置するための杭を設置するのは初めてと仰っていたので,かなり苦労されていました。
杭工事 は,全長約30mのPHC杭を3つのパーツに分け,それらを溶接しながら埋め込んでいく作業方法をとっています。
名古屋市の地盤は,八事・唐山層と呼ばれる砂礫層があるため,杭を打設している途中で,穴が崩れてしまうこと がある
そうなのですが,総合研究棟III(環境系)の建設される場所は,粘土質が多いため,多少時間が掛かっても穴が崩れるこ
となく作業が可能だそうです。そのため,地震計を設置する杭であっても,今回行うように途中で溶接してつなげながら作
業を進めることが可能なのだそうです。                                                  

杭の周辺は,セメントミルクなど
でかなりドロドロです。
杭の打設には,
杭を打つ場所,重機の場所,
あふれ出てくる廃液を納める
場所,杭を保存する場所が
必要です。
廃液は産業廃棄物としてトラック
に載せて,処分場まで運ばれま
す。
3つのパーツに分かれた杭を
接続するための準備をしてい
ます。
杭が重力で沈んでいかないよう
に,ロープで支えられています。
接続する杭が持ち上げられ
ます。
杭1本だけでも,理学部G館とそ
んなに変わらない長さですね。
これが3本も地中に埋まるなん
て結構不思議なことですね。
杭の先端は,鍵型の金具で
引っかけて支えられていま
す。
1個目と2個目のパーツをつなげ
る作業です。
杭がしっかりとつながるよう,
位置を合わせます。
位置がしっかり合ったら,杭をつ
なげるために,溶接します。
溶接は,杭を丸一周施され
ます。溶接が終わると,杭を
地中に下ろします。
杭が徐々に下に降りていきます
。杭1本の長さは10m強です。
どんどん地面の中に消えて
いきます。
どんどん地面の中に消えていき
ます。
どんどん地面の中に消えて
いきます。
どんどん地面の中に消えていき
ます。
3個目パーツをつなげるため
に,一旦,杭を縛り付けて,
重力で下に落ちていかない
ようにします。
溶接するために,杭の先端に付
いた汚れを取り除きます。
あらかた汚れを取ったら…
ジェット水流で泥とともに流しま
す。
その間にクレーンは次に打
設する杭を準備しておきま
す。
位置合わせです。 「オーライ,オーライ…」と
仰ってはいると思いますが,
重機が非常にうるさいので,
ジェスチャーが頼りだと思い
ます。
あともうちょっと。 溶接を施します。
その間に,杭を打設するための
穴に充填されていたセメントミル
クをトラックに積みます。
もう1箇所でも杭の打設が
行われています。
よーく見ると,
先端から鋼管が見えます。
これが地震計設置杭です。
こちらでもセメントミルクを掻
き出しています。
溶接が終わったようです。 最後のパーツを地中に入れ
ていきます。
穴の中には,セメントミルクが充
填されているため,杭を押し込ん
でいくと,中空の杭の中から,そ
れがあふれ出てきます。
あふれ出たセメントミルクが
そこら中にあふれ出ないよう
に前もって穴が開けてあり,
そこに溜まるようになってい
ます。
杭が真っ直ぐ地面に入っている
か確かめます。
確認が終わったら,回転さ
せながら,予定深度まで杭
を打設します。
結構早く回転させています。 ここで止めずに…
規定の深度まで入れます。 規定の深度に達したら,逆
回転させて,金具を取り外し
上に引き上げます。 重機についたセメントミルク
を洗いながら,引き上げま
す。
杭を支えていたのが,この金具
です。
回転させて,金具の全面が
をきれいにしています。
裏側もしっかりと洗います。 杭が規定深度に埋まってい
るか確かめます。
細い棒のような物を下に沈めて
遠くからトランシット(測量機
器)を使って確かめます。
次は地震計設置杭の施工を見
学しに行きます。
1個目のパーツが埋め込ま
れた後です。
現場の方達もPHC杭に地震計を
設置するための鋼管の入った杭
を見るのは初めてです。
杭の保管はこんな感じです。
場所が限られているので,
1,2日で打設する分の杭しか
現場には置いてありません。
先ずは,中の鋼管をつなげるた
めの準備。
2個目のパーツを引き上げて
います。
外側のPHC杭と内側の鋼管が
あるので,ちょっと苦労していま
した。
二つをつなげます。
先ずは内側の鋼管を接続します
しかし,鋼管のねじに上手い
こと収まりません。
現場の方達もかなり苦労して
いますが,なかなか接続でき
ません。
ちなみに,杭をしたから見上げる
と,こんな感じです。
やっと接続でき始めました。
先ずは下の部分を溶接して固定
してから,上をねじ込むことにし
ました。
鋼管の中に水が入ると地震
計が設置できなくなってしまう
ので,念入りに溶接します。
まっすぐに鋼管を下ろさなけれ
ば,ねじに入らないので,チェッ
クしています。
上側も溶接し終わりました。

内側だけで約1時間程度掛か
ってしまいました。
次は外側のPHC杭の溶接です。 これは基礎と杭を接続すると
きに,杭先端のセメントミルク
が簡単に取れるようにするた
めの物だそうです。
その名は「ミルクトレール」
2個目のパーツが埋め終わった
ので,またまた接続です。
工具が落ちないように,段ボ
ールで即席の蓋を作ってしま
いました。
1回目の時に覚えた要領で,下
を溶接で固定してから,上の鋼
管を回しています。
やっぱり素直にはねじが入っ
てくれないようです。
その間に,もう一方の杭打設作
業は順調に進んでいます。
杭の先端を簡単に,重機の
先端に引っかけています。
これぞ職人芸!って感じです
ね。
最難関作業の,鋼管の接続が
終わりました。
外側の鋼管もしっかりと溶接
します。
いよいよ最後の作業です。 どんどん埋めていき…
溶接するために,汚れを洗い落
とします。
内側の鋼管と外側のPHC杭
を接続します。
作業はしっかりと写真に納めら
れます。作業内容が分かるよう
に黒板に内容が記載されてい
ます。
規定の深度まで杭が入って
いるのか確かめます。
これで作業終了です。

普通の杭は1時間程度で打設し
終わるのに,地震計設置杭は
3時間も掛かりました。作業員の
方達は昼ご飯抜きで頑張ってお
られました。
杭はこのようなトレーラーに
載ってやってきます。